プロジェクト概要
Nexdataは、多様な現場データの収集・アノテーションを通じて、AIモデルが実環境で安定して動作するための高品質な教師データを提供しています。本事例は、請求書・領収書・申込書などの日本語帳票画像を対象に、「キー値ブロック」「図形」「表」といった領域を正確に抽出・記述するためのデータ作成プロジェクトです。帳票ごとに異なるレイアウトや手書きの有無、スキャン時の歪みなど、多様な実データに対応する高精度データが求められました。
課題(Issue)
フォーマットとレイアウトの多様性
帳票は発行元や用途によってレイアウトやラベル表現が大きく異なり、単純なテンプレート抽出では対応できないケースが多数ありました。
キー値・図形・表領域の精密抽出が必須
領域抽出の誤りは下流処理(OCR、構造化)に大きな影響を及ぼすため、高い精度での領域特定が求められました。
高いセキュリティ要件
実在する請求書・領収書などを扱うため、プライバシー保護と安全なデータ管理体制が必須でした。
運用体制の確保
短納期で高品質を担保するためには、経験豊富なアノテーションチームと効率的な品質管理体制が必要でした。
対応(Solution)
Nexdataは上記の課題に対して、以下のソリューションで対応しました。
多様な収集ネットワークによる実帳票の確保
国内パートナーと連携した広範な収集ネットワークにより、印刷体・手書き・各種フォーマットの帳票を安全に収集。実運用に即した多様なサンプルを確保することで、学習データの代表性を担保しました。
日本語に精通したアノテーションチームの投入
帳票特有の表現・レイアウトルールに習熟したローカルのアノテーターを配置。キー値ブロックや表のセル境界、図形領域などを明確なガイドラインに沿って高精度にラベリングしました。
厳格なトレーニングと3段階の品質検査
アノテーター全員に対する事前教育と評価テストを実施し、作業中は一次(自動+目視)→ 二次(専門審査)→ 最終(上級審査)の3段階チェックで品質を担保。問題が発見された場合は迅速に再作業を実施しました。
セキュアなデータ管理体制
収集・保管・加工の各工程でアクセス制御と暗号化を適用し、個人情報や機密情報の漏洩リスクを最小化。コンプライアンスに配慮した運用を徹底しました。
なぜNexdataが選ばれるのか
Nexdataは、日本をはじめグローバルに展開する現場収集ネットワークを通じて、多様な業種・フォーマットの実在帳票を短期間で確保できます。そして、日本語ネイティブかつ帳票処理の実務経験を持つアノテーターが、言語的ニュアンスとレイアウト構造の両面から正確にデータを理解し、高品質なラベリングを実現しています。厳格な品質管理プロセスと迅速なフィードバック体制により、プロジェクト全体で一貫した納品品質を維持しており、これらが帳票解析AIやOCRシステムの高精度化に直接貢献します。
成果(Achievement)
納品件数:1,000件
納期:2ヶ月
プロジェクト体制:30名(アノテーター+審査チーム等)
納品物は予定どおり完了し、クライアントは提供データの精度と実用性を高く評価しました。
まとめ
本プロジェクトでは、帳票の多様性・機密性・高精度要求という複数の難題を、Nexdataの強固な収集ネットワーク、専門的なアノテーションチーム、厳格な品質管理で解決しました。短期間で実用レベルの高精度データを提供できたことは、帳票解析やOCRモデルの迅速な実装を支援する大きな成果です。
帳票データの収集・アノテーションでお悩みの企業様は、ぜひNexdataへご相談ください。貴社の要件に合わせた最適なデータソリューションを提案いたします。