発信者:Nexdata 日時: 2025-09-04
道路上の「実際の事故映像」は、研究者にも車載製品の開発者にも、そして安全対策を検討する一般の方にも等しく重要です。しかし実際には、事故そのものが稀であること、当事者の人権・個人情報に関わること、収集や許諾にかかるコストや手続きの複雑さから、現場映像は常に不足しています。本データセットは、そうした“現場の不足”に対する実務的な補完を意図して設計されました。
データセット概要
総本数:63,503本の交通事故動画
撮影デバイス別内訳:監視カメラ:9,691本、車載ドライブレコーダー:46,949本、携帯電話:3,189本、カメラ:3,674本
収集環境:高速道路、交差点、地方道など幅広くカバー
撮影条件:昼間・夜間、晴天・曇天を含む多様な状況
データ形式:.mp4
同梱物:サンプルデータ、完全版データ、データ仕様
本データセットの主な特長
圧倒的な規模
63,503本という大規模なコレクションをご用意しております。希少な事故ケースや長尾事象まで幅広く収録しており、モデルの偏りを抑えつつ、実運用に近い形での学習・検証にご活用いただけます。
多様なシーンの網羅
高速道路、交差点、地方道路といった道路環境に加え、昼夜・天候条件(晴天・曇天など)を幅広く含んでおります。これにより、実際の走行環境に即した再現性の高い評価が可能となります。
複数視点の活用性
車載ドライブレコーダーと監視カメラの両方を収録しており、複数視点を組み合わせたセンサーフュージョン評価や、視点差による検出性能比較にお役立ていただけます。
実務に配慮した構成
フォルダ/ファイルの命名規則(例:Accident_video配下にデバイス別フォルダ)を採用しており、導入後の整理や検索が容易でございます。研究開発業務を効率的に進めていただけます。
本データセットの主な活用分野
自動運転・ADAS関連モデル
夜間や複雑な交差点シナリオを含むため、危険予測モデルの開発やフェイルセーフ機能の検証段階にご利用いただけます。実運用に近い条件下での性能確認に適しております。
事故分類・行動推定モデル
多様な事故パターンを収録しているため、事故タイプの自動分類や運転行動の推定モデルの学習・評価にご活用いただけます。特に、人間要因を含む解析研究にも有効でございます。
合成データ・シミュレーション関連
実写映像を基盤とすることで、合成データの精度向上やシミュレーションから実環境(sim2real)への転移検証のベンチマークとしてお役立ていただけます。
異常検知・システム評価
異常検知アルゴリズムのリコール試験や、複数手法の性能比較用データセットとしてご利用いただけます。研究用途だけでなく、実装前の信頼性評価にも適した内容となっております。
導入時の留意点とサポート
プライバシー保護・ライセンス条件は用途に応じて柔軟に調整可能です。まずは仕様書とサンプルで品質や想定ケースを確認いただき、用途に合わせた契約形態や追加ラベリング(フレーム単位の事象タグ、メタデータ付与など)についてご相談ください。
まとめ
事故映像は「単に数が多ければ良い」ものではありません。多様な視点・環境を含むこと、運用で扱いやすい構造で提供されること、そして利用時の法令・倫理対応が担保されていること──これらが現場で価値を生みます。本データセットは、そうした実務的要件を重視したコレクションです。まずはサンプルをご確認ください。
データセットの詳細はこちら:https://jp.nexdata.ai/datasets/computervision/1060